養育費新算定表の現実

子ども

 

子育てって、ホントに大変ですね!

 

AIUの現代子育て経済考2005」によれば、子供が生まれてから大学卒業までの22年間にかかる養育費(教育費を含まず)は、平均で1,640万円かかると試算されています。
その内訳はは、出産費用から子供の食費、医療費、理美容費、お小遣い、レジャー費などなどで、これに教育費が加わることになりますから、その経済的な負担は決して少なくないと言えるでしょう。

 

その金額を母子家庭の世帯主である母親が一人で負担するには、よほどの収入がない限り、ほぼ不可能です。こうしたことから、現在使われている「養育費算定表」については、「金額が低すぎる」という意見が多くあります。
現実問題として、母子家庭の貧困は深刻な問題になっていて、子供に十分な教育を受けさせることができない家庭が増えています。

 

そこで、日本弁護士連合会(日弁連)は、母子家庭の貧困や子供の貧困対策の一環として、養育費の新たな算定方式と算定表を打ち出しました。
この「養育費新算定表」を利用すれば養育費がこれまでの1.5倍に増えるものとなり、少なからず母子家庭の貧困を救済できるものとしています。

 

民法では、養育費を支払う親は、子供に対して親と同レベルの生活水準を保障する「生活保持義務」を負っていますが、現行の算定表では養育費の金額が低いことから、生活や教育など子供を取り巻く格差が拡大していると指摘されてきました。こうしたなか、日弁連が提言した“新算定表”は、ひとり親世帯、特に母子家庭においては大きな期待を抱かせるものになりました。

 

<ケーススタディ>
・子供1人(15歳)
・子供と同居している母親の年収200万円
・養育費を支払う父親の年収500万円
現行の算定表では月に「5万円」だった養育費が、新算定表では「9万円」となる見込みです。
実際には、夫婦の話し合いになりますが、5万円で話を始めるのと9万円からスタートする場合では、約束される金額は大きく変わってくるはずです。

 

 

【新算定表の採用はいつ?!】
日弁連は養育費の新算定表を提言しましたが、実際にいつから採用されるのかということは今の段階では明らかになっていません。実は、現行で使われている「養育費算定表」も強制力はなく、あくまでもひとつの基準にとどまっているからなんです。
裁判官が作成し、裁判所基準として利用されていながら、強制力はないというのは納得できないものがあります。ただし、裁判で養育費の支払いが確定した場合は、その支払いは強制力を持ちますが、金額は必ずしも算定表のとおりではないということになっています。

 

母子家庭世帯を救済し、子どもの貧困をなくすために提言された養育費新算定表ですが、これが当たり前になっていくためにも、政府はもちろん弁護士が現場に定着させていくことが不可欠です。一日も早く、この養育費新算定表の基準が根づくことを願って止みません。

 

 

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