養育費未払いでも差押えられない動産とは

差し押さえ

 

養育費の未払いや不払いを元夫が続ける場合、公正証書などの債務名義が取れている書面があれば、給与や預貯金などを一定の割合で差し押さえを執行することができます。

 

ただし、どんな動産でも差し押さえの対象になるということではありません。差押えた元夫の資産を換金しても、要求した養育費の金額に差し押さえ執行費用を加えた金額にもならない場合も、同様に対象にはなりません。

 

たとえば、元夫の資産としてわずかな預貯金と中古車だけしかない場合、預貯金の額や中古車がいくらで売れるのかを調べておかなければ、差し押さえの強制執行そのものが無駄になるリスクも生じます。そのリスクを避けるためにも、あらかじめ養育費に詳しい弁護士さんへ相談するようにしてください。

 

 

【法律で差押さえが禁止されている動産】

債権額と執行費用の合計額を超えて差し押さえた物 (128条)

 

換金しても債権額と執行費用の合計に達しない物 (129条))

 

売却、換金できる見込みがない物 (130条、執行官の裁量による))

 

法律で差押さえが禁止されている物 (131条)

・債務者(元夫)の生活に欠くことのできない衣服、寝具、家具、台所用品、畳、建具
・債務者等の1ヵ月間の生活に必要な食料、燃料
・標準的な世帯の2ヵ月分の必要生活費を勘案した金銭(66万円)
・農業従事者への差押えでは、農業に欠かせない器具、肥料、家畜、飼料、次の収穫のための種子など
・漁業従事者への差押えでは、水産物の採捕や養殖に欠かせない漁網、漁具、エサ、稚魚など
・技術者、職人、労務者などの仕事に欠かせない器具など
・実印その他の印で職業または生活にかかせないもの
・仏像、位牌など礼拝や祭祀に直接供するため欠かせない物
・債務者に必要な系譜、日記、商業簿記などの書類
・債務者、その親族が受けた勲章その他の名誉を表彰する物
・債務者等の学校その他の教育施設における学習に必要な書類、器具、発明または著作に係る物で、まだ公表していないもの
・債務者等に必要な義手、義足その他の身体の捕捉に供する物
・建物その他の工作物について、災害の防止または保安のため法令の規定により設備しなければならない消防用の機械、器具、避難器具その他の備品